PC内のデータの保存場所
PC内の記憶媒体がHDDの場合、硬質の素材で覆われたケースの内側にディスク状の記憶装置が通常複数枚あり、ディスクが高速で回転することで発生するミクロ単位の薄さの空気の膜の上を磁気ヘッドが移動しながらデータを書き込んだり、読み出したりします。
プラッタはデータを格納するために細かい単位に分割されていて、その最小単位が「セクタ」です。セクタの集合体が「クラスタ」で、1クラスタは、4セクタや8セクタで構成されています。「トラック」はプラッタ上の同心円状の円周のことです。これらの記憶領域にデータが書き込まれていきます。
PCのデータは本のように、索引(INDEX)部分と、実際のデータ保存領域に分けて保存されています。PC動作中に、落としたり強い圧力がかかることで、プラッタに一瞬でも磁気ヘッドの接触があるとプラッタ上でBADセクターが発生し、重度の物理障害に移行します。保存されたデータは、データ保存領域からは勿論INDEXからも外されます。
データ消去の方法には、主に磁気消去方式と物理破砕方式、上書き消去方式がありますが、上書き消去方式の場合、索引部分やデータ保存領域を含む全セクタに新たに意味のないデータを上書きし、データの置き換えを行います。
HDDをフォーマットすることで、中のデータが消えたと思われる方もいるようですが、フォーマットではINDEX領域にある目次のようなものが無くなるだけで、データ保存領域にはそのままデータが残っています。このデータが流出して悪用されるケースも中にはあるようです。
データ消去費用は、消去方式によっては、どのデータ消去業者もそんなに高額ではないようです。確実なデータ消去をご希望でしたら、データ消去専門業者に消去の方法などを確認してみてはいかがでしょうか。